『魅惑のストリート 扇町銀座1』〜香川・高松〜
今回のコラムは、【南国のゆず庵】編に出てきた弊社精鋭営業部員のＳ氏に書いてもらった。わたくしと同じ年なのだが、わたくし同様よく食べる「いやしい系」（注：癒し系と違う）の仲間である。
【イタミ食堂】
近年、高松市内に幹線道路（バイパス）が、次々と開通している。東バイパス、レインボーロード、フラワーロード。各沿線には、大手外食のチェーン店やレストランに居酒屋、小洒落たカフェが建ち並び賑わっている。
そんな新しいストリートに負けない「魅惑のストリート」を僕は知っている。知っているというか、僕が生まれ育った町の商店街、“扇町銀座”がそれだ。
1970年生まれの僕は、現在32歳。物心がついた時には、魅惑のストリートを走り回って遊んでいた。“銀座”といっても車の通る商店街で、中央卸売市場（魚市場）が近いこともあり、当時は車よりもイタダキさんの通行が多い通りだった（イタダキさん＝荷台が横に付いた自転車で魚の行商をする女性）。今は、イタダキさんも少なくなって、ほとんど見掛けることはなくなった。この「魅惑のストリート」は、扇町1丁目と3丁目を東西に結ぶ商店街で、端から端まで自転車で10分余り。こんな短いストリートに、地元住民しか知らない、ときめきの隠れ飲食店が数多くある。今回はその中の一件についてと、おまけの話をしょう。
先日、T氏と食事に出かけることになった（T氏＝うどんを食べに行くと8玉をペロリと完食できる人）。
「どこ行く？」とT氏に聞いてみた。
「イタミ食堂」T氏は即答だった。
自宅、そして職場からはかなり離れた「イタミ食堂」を、何故、T氏が知っているのか不思議に思い聞いてみた。高知からの仕事の帰りに何となくイタミ食堂へたどり着いたらしい（T氏＝大衆食堂を嗅ぎつける嗅覚がある）。それも前日の出来事。昨日がイタミデビュー！ 連続で行きたいと言い出したのである。
僕はソーセージ定食、T氏はラーメンと親子丼を注文。待っている間中、二人はキョロキョロ！ 店の中を舐めまわすように見渡した。きっと、お店の人は変な客が来たと思っていただろう。しかも、一人は昨日も来た客だし・・・
二人の会話は、ソーセージ定食に集中。他の飲食店では、聞いたことも見たこともない定食だ。ソーセージ談義が終了するとメニューを見つめ出す二人。きっと、好きな女の子を見る目と同じだったと思う。ビーフライスってなに？ オムライスの上にかかるソースが変わっていたはず・・・、などと、32歳の大人二人がヒソヒソ話している。やはり、変な客だ。
ソーセージ定食が先に運ばれてきた。内容は、ごはん、味噌汁、ソーセージ3本（マスタード付き）、サラダにお漬物。そのまんまだった。続いて、ラーメンと親子丼がテーブルへ。すでに定食を半分以上食べ終わっている僕は、T氏のラーメンに手を伸ばす。スープが旨い！洋風というか優しい口当たりが絶妙だ。箸がすすむ。T氏が親子丼を食べながら僕の方を睨みだした・・・
ペロリと食べ終わった二人は、気になるメニューを確認しつつ、今度来た時に何を食べようかと話しはじめた。
「魅惑のストリート」は続く。
夏場に扇町周辺で食事をした後は、必ず立ち寄る場所がある。通称「西浜喫茶」だ（夏季限定営業の甘味処）。思いっきり食事をして、汗をかいた後に食べに行くのだ。メニューは、かき氷、ソフトクリーム、冷やしコーヒー、クリームコーヒー、アイスもなか、などなど・・・通称「西浜喫茶」は、イタミ食堂から西へ自転車で3分。近所の子供や家族で賑わう。正式な屋号は知らない。ここの冷やしコーヒー（120円）は変わっている。
かき氷の氷をもっと細かくした氷がコーヒーの中に入っている。このシャリシャリ感と、軽快なのど越しは他では味わうことのできない絶品だ。僕は32年間、この近くで生活している。通商「西浜喫茶」は夏だけの営業。春、秋、冬は何をしているのだろうか・・・ 僕は知らない。
「魅惑のストリート」まだまだ続く・・・
「武内食堂」、「お好み焼き 松並」、「タケダ」、通称「西浜喫茶」パート・など。
今度、紹介できるように食べまくり中！
食堂メモ
| 店名 |
イタミ食堂 |
| 住所 |
香川県高松市錦町2-10-20 |
| 休み |
火曜日 |
| TEL |
087-821-8729 |
| 営業時間 |
AM11：00〜PM10：00 |
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